下水道管路内面補強工事
スナップロック工法とは
スナップロック工法は、既設下水道管きょの継手部や不良個所からの浸入水(漏水)を防ぐための修繕工法です。この工法は、流水状態でも確実な止水を実現する技術であり、以下の特長と施工手順を持っています。
特長
1. 確実な止水性能
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- スナップロック工法は、既設管きょの継手部や不良個所からの浸入水(漏水)を防ぐため、流水状態でも確実に施工が可能です。
- 管径200~700mmを対象とした「スナップロック工法S」と、管径800~3500mmを対象とした「スナップロック工法ML」があり、幅広い管径に対応します。
2. 高い耐久性
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- 主要材料となるゴムスリーブ(SBR製)とステンレススリーブ(SUS304製)は工場生産品で品質が安定しており、設置後も経年劣化や化学物質に対して長期の耐久性を発揮します。
3. 施工の柔軟性
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- 大断面(最大Φ3500mm)の管きょでもマンホール(Φ600mm)から資機材の搬入が可能であり、設置作業は流水状態(管内水位:管径の25%以下[最大40cm]、流速1.0m/秒以内)でも容易に組立て設置ができます。
- 外水圧作用時でもゴムスリーブの膨張による管内の縮径が生じないため、安定した水密性を確保します。
施工手順
1. 準備作業
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- 現場に必要な機材と人員を配置し、安全確認を行います。施工対象箇所の状況を確認し、必要な機材をマンホールから搬入します。
2. ステンレススリーブの設置
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- 管きょ内にステンレススリーブを挿入し、拡径装置を使用して既設管きょの内径に合わせて拡径します。この際、スリーブが確実に固定されるように調整します。
3. ゴムスリーブの設置
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- ステンレススリーブの内側にゴムスリーブを設置します。ゴムスリーブが適切に膨張し、管内の浸入水を防止するように固定します。
- 必要に応じて、管きょの継手部やクラックの位置に合わせて調整を行います。
4. 仕上げと確認
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- 全てのスリーブが適切に設置されたことを確認し、施工箇所を点検します。水密性が確保されたことを確認し、作業を完了します。
スナップロック工法は、このように高い止水性能と耐久性を持つため、下水道管きょの修繕に広く利用されています。施工の柔軟性と確実な性能により、長期にわたり管きょの健全性を保つことができます
技術ライセンス:日本スナップロック協会